健康志向で一般的な紙巻たばこから電子タバコ(VAPE)へ移行する方が増え、喫煙所なんかでも電子タバコのみ喫煙可能なものが出来たりとだんだんと世間でのたばこの扱いに変化が見えるようになりました。
電子タバコ自体の人に対する害はほとんど無く、副流煙による周囲への悪影響も少ない為、禁煙の手段の1つとしてご存知の方が多いと思います。
ただ、電子タバコは紙巻きタバコと違って確実な研究結果も少なく確かなことは言えない状態です。歴史が浅いので仕方がないことですが・・・
そんな電子タバコでも1つだけはっきりした危険性があります。
そんな電子タバコの危険性と注意点を説明していきます。
電子タバコ(VAPE)に使われる液体と成分
電子たばこ(VAPE)ではリキッドと呼ばれる液体を加熱し、発生した蒸気を吸うといった仕組みになっています。
すでに電子タバコを使用している方は見たことがあるかと思いますが、そのリキッドには
VG○○:PG○○
という割合の表記があります。
VG=植物性グリセリン、PG=プロピレングリコールの略称で、市販のリキッドによく使われています。他にも香料、ニコチンなどがありますが、この記事では割愛します。
それぞれ私達の生活の中で様々な物に利用されています。
グリセリン:食品添加物、医薬品、化粧品、機械工場などに使用
プロピレングリコール:食品添加物、医薬品、化粧品などに使用
これらの成分を電子タバコ用のリキッドで使用しています。
どちらも食品や医薬品、化粧品などで使用され、コンビニに売ってあるおにぎりや化粧水・クリームなどにも使われています。
人体に影響が少ないとはいえ、正規のリキッドでない出元が不明のリキッドや粗悪なものを使うと健康に影響を及ぼす可能性があるので注意してください。(まだ国産のリキッドが少ないので海外のリキッドを購入する場合はきちんとしたお店を利用することをおすすめします。)
ただ、このプロピレングリコールは(PG)は猫にとって有害な物質なんです。
このプロピレングリコール(PG)と猫への影響についてこれから紹介します。
プロピレングリコール(PG)の猫への影響について
ここから本題に移ります。
先で説明したプロピレングリコール(PG)ですが、昔からペットとして親しまれている猫にはとても危険な物質になっています。
「猫にとっては猛毒です」
猫を飼っている人でも、ペットフードの規制などの知識を持っている人は少ないと思います。
実は、2009年6月からペットフードの規制が始まり、猫の製品にプロピレングリコールを使用することが禁止されました。
プロピレングリコールの猫への影響ですが摂取量によっては、
- 吐き気、嘔吐
- 下痢、多尿
- 酔っ払ったような状態
- 貧血、衰弱
- 発作や痙攣のような症状
を起こしてしまいます。
最悪の場合、失神や昏睡に陥る場合があります。
主な原因が血液に対す影響で、“溶血性貧血”という病気を引き起こす可能性があります。
“溶血性貧血”という病気は血中の赤血球が破壊され貧血が起こる病気で、赤血球内のヘモグロビンをハインツ小体というものに変えてしまいます。
この病気を簡単に説明すると酸素を運んでくれるヘモグロビンが死んでしまい、本来運ばれるべき酸素の量が減っていきます。
その結果、猫の体には様々な影響が現れるようです。重症化すると命に関わることがあります。
すぐに影響が現れるようなものではありませんが、猫の近くで吸い続けると将来病気になったり寿命が縮むかもしれません。
キャットフードなど、食事で摂取するわけではありませんが、猫の毛に着いて毛づくろいで体内に取り込んでしまったり、猫用のお水に溶け込んでしまうことがあります。取り込んでしまう量は少なくはありますが、猫が行動する場所での電子タバコはオススメしません。
直ちに影響があるものではありませんが、大切な家族であると思います。家族を守るために十分な注意を払ってください。
犬や他の動物への影響は?
猫だけなの?と思われる方もいらっしゃると思います。
ペットフード安全法では猫の販売用ペットフードにのみプロピレングリコールの使用を禁止しています。
プロピレングリコール(PG)の犬に対する影響は無いということが確認されており、ドッグフードでの使用も禁止されていません。「半生タイプ」などの柔らかいものや犬用のガム等に使用されています。
ですが、心配な場合は猫同様気をつけてあげたほうがいいですね。
小型犬や小動物は体が小さいので少量でも影響を受けてしまう可能性もあります。低用量でで生物への影響は少ないと言われていますが、こちらも気を付けたほうが良いでしょう。
PG無しのリキッドはあるの?
VG-MAX(VG100%)やPGフリーといったリキッドが存在します。名前だけだとプロピレングリコール(PG)が含まれていない様に見えますが、実際は香料にPGを使っている場合が多く、完全なVGでのリキッドは数少ないと思います。
メーカー側がPGの量に関する記載をしていない場合でも「PGが入っていないからペットの前で吸っても大丈夫!」では無く、電子タバコはペットの近くでは吸わないようにしましょう。
また、JTのプルームテックにもプロピレングリコール(PG)が含まれています。電子タバコと同じくペットを飼っている方はご注意ください。
まとめ
まだ電子タバコ自体の認知度も高くは無く、猫に有害ということを知らない方も多くいます。
以前Youtuberが猫の前で電子タバコを吸って炎上したこともあります。
猫好きの管理人としては電子タバコユーザーだけでなく、様々な方に知っていてほしいと思いこのブログをはじめました。
当ブログの管理人は生まれた頃からずっと猫を飼っています。人生で猫が居なかった時間はほとんどありません。大切な家族とは長くずっと一緒にいたいと思うのが普通だと思います。
そんな管理人から1つだけ伝えたいことは
「ペットの近くで電子タバコを吸わない」
大切な家族が苦しむ姿ほど辛いものはありません。病気になってからでは遅いのです。
紙巻きのたばこでも生物に影響がありますが、ペットフード安全法で禁止されるほどプロピレングリコール(PG)は猫にとって有害です。どんな病気にかかるかもわかりません。
まだまだ電子タバコは歴史が浅く、詳しい研究結果も出ていないものではありますが、きちんと正しい知識を持って使用するように心がけましょう。
大切な家族と長く居られるように願っています。
以上です。ありがとうございました。
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